私たちは、正しい未病概念を普及するとともに未病研究を推進し、その成果を普及し、健康日本と国民医療費の削減を目指すために未病の研究団体に結集を求め、ここに日本未病医学系学会連合を設立します。
正しい未病概念は未だに定着、普及せずに説が分かれています。当連合は、伝統的未病感である「未ダ病ニアラズ」の意味を忠実に解釈するために次の通りに考えます。
未病は、「未ダ病ニアラズ」と読みますので、未病は病気(疾病)ではありませんが、「未ダ」ですから病気になる可能性が高いことを意味しています。病気ではないが、検査の結果が異常値に近い心身の状態、または自覚症状はないがやる気がない等の心身の不調がある場合を未病というと考えています。検査ミスの場合を除き検査結果が異常値であれば自覚症状がなくても病気です。癌の末期の場合などで自覚症状が全くないことも多くあります。また、検査結果が正常値でも検査方法が不完全なため病気が発見されないことが多くあります。従って、自覚症状があれば検査結果に異状がなくても病気と考えます。本人が心身の不調を訴えるそのこと自体が既に病気だと考えます。
WHOは「世界保健デー」を4月7日と定めていますので、当連合は未病を東洋型保健管理と捉えて「世界保健デー」を「未病管理の日」=「世界未病デー」とすることに致しました。同時に4月を「未病月間」と致しました。4月は環境の変化があり、心身ともに病む人が多い時期です。この、「未病管理の日」と「未病月間」を広く普及し「健康日本」を目指したいと考えます。
正しい未病概念は我が国のものでもなくアジアのものでもなく、世界の概念として普及すべきと考えます。健康は、我が国民は当然として世界の人類の願いでもあります。健康世界は正しい未病概念の普及により達成されると信ずるものです。
平成29年9月1日
令和2年7月1日一部変更
日本未病医学系学会連合(旧名称:日本未病研究団体連合) 一同